「パース塾」感想
難易度:★☆☆☆☆(パース本の中では最も優しいと思われます。)
満足度:★★★☆☆(優しいのですが、作者の理解度も実はちょっと怪しくかえって混乱を招く説明や間違った例も無きにしもあらず、信頼度は低め。この本を卒業した後他の本にステップアップした方が良いと思います。)
推薦度:★★★☆☆(とはいえパース本は総じて難解なものが多いので、最初のステップとしては最もお勧め。挫折するリスクも最も低いでしょう。)
ページ数:p127(4冊共に)
値段:¥ 1,365(4冊共に)
推定消化時間:パース塾1は20日程度。(パース塾2はまじめに全部の作例を描くなら数か月程度。理論をざっと理解して数点描くのみなら数週間程度)
おそらく入門書としてもっとも敷居がひくく、パースという概念について一番わかりやすくざっとした事を学べるのが「パース塾」だと思います。私が実際にやったのは1と2です。3と練習帳は持っていません。ドリル式ではないのですが、初歩から1つ1つ作例が載っているので、見本を見て実際に描きながら進めていきたい方には取り組みやすい本だと思います。実際に描き込み欄まで用意されていないとやらない、という人は練習帖が用意されていますが、通常は1~3で十分ではないかと思います。実際に練習帖を使われた方の感想は決して悪くはないようです。1~3のまとめになっているようなので、3冊買いたくない方にはむしろこちら1冊でいいのかもしれませんね。
1と2をやった感想ですが、内容がかなり重複しています。正直水増し感がすごくあります(笑)パース塾に関しては、私は2のみで十分ではないかと思います。パース塾を全部そろえるよりも、1冊やった後は「パース!」あたりにステップアップした方が良いのではないかと思います。パース塾1の内容はほぼ2にも収録されているので、2から始めても良いと思います。
1と2の内容はざっと以下の通りです。
1…アイレベル/1点透視~3点透視/分割/延長/傾斜/円形/回転/人物のパース
2…アイレベル/1点透視~3点透視/分割/延長/傾斜/円形/影のパース/一点透視のゆがみ/二支一点透視(この本でのみ見るオリジナル用語?)/スケールの合わせかた/家具などで気をつけるべき点/扉を描く時に気をつけるべき点/ドアの描き方(回転)/色々な部屋
※太字はパース解説本の中でレアな項目
2の後半は構造的に矛盾やおかしい点が無いように描こう、というパースの話というよりも「背景の描き方」的に気をつけるTIPS集ですね。正直そちらに割いているページ数の方が多いです。パースのみに重点を置いて学びたい方は1の方をお勧めします。
パース塾について私が不満に思っている点は以下の点です。
・実は解説が不親切。難解な理論を避けた事でかえって説明なしで不明になっている点が多すぎる。
・作例が不自然。決して見本として良いと思える絵ばかりではなく、むしろ「間違ったパース背景例」に使われそうなものが多い。
・厳密に正確なサイズ・角度で描く方法が示されていない。…なんとなく「それらしいサイズ」「それらしい角度」で描くようにという指示はしつこくされるが、精密な描き方についてはこの本からは全く分からない。
よい点は
・実際的。実際の漫画現場で必要とされる程度の「それらしい背景を」「適度な労力で」「効率よくちゃちゃっと描く」ためのノウハウ本と割り切ればこのレベルでも十分だろうと思います。
・見本絵が多い。どういう場面に使うのかが分かりやすい。
です。
10月ごろにレビューリクエストアンケート取ったまま記事更新が遅くなり申し訳ありません。
他のパース本についても順次更新しますのでもうしばらくお待ちください。
Posted: 1 月 9th, 2012 under パース, 参考書.
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